防衛省によりますと、朝霞駐屯地の陸上総隊司令部に勤務する40代の1等陸佐は、2021年3月ごろからおととし2月ごろにかけて、当時勤務していた別の部隊で複数の部下を指導する際に「どうするんだ」などと大声で質問を繰り返したり、長時間立たせてどなったりしたということです。
部下のうち1人は精神的な疾患を患ったということで、防衛省は1等陸佐のパワーハラスメントが一因になったなどとして、15日付けで2等陸佐に1階級降格させる懲戒処分にしました。
自衛隊法では、降格は免職に次いで2番目に重い懲戒処分で、パワハラでの降格は陸上自衛隊では3人目です。
今回の被害は、元陸上自衛官の女性に対する性暴力の問題を受けておととしから行っている特別防衛監察の中で発覚したということです。
陸上自衛隊は「幹部自衛官が、今回のような行為を行ったことは大変遺憾です。ハラスメントを一切許容しない組織風土を根づかせるよう、引き続き一つ一つの取り組みを徹底していきます」とコメントしています。