不正が明らかになったのは羽田空港と成田空港で日本航空の国際線などに機内食を提供しているジャルロイヤルケータリングです。
国土交通省によりますと、先月、羽田空港の制限区域内で車を運転するための試験を社内で実施した際、国の安全管理規程に違反して受験した社員に、資料の閲覧を認めていたということです。
当時、受験したのは社員2人で、試験監督は別の社員が務め、会社の聞き取りに対し「受験生から参考資料を見ていいかと質問があり、容認した」と話しているということです。
外部から国土交通省に情報提供があり、不正が明らかになりました。
今回の試験は滑走路や駐機場で車を運転する際の規則についてで、制限速度や航空機に接近した際の対処方法などが問題になっていました。
受験した社員2人は1人が合格し、もう1人が不合格でしたが、不正が発覚したため国土交通省はいずれも不合格としました。
試験はこれまで各地の空港で実施されてきましたが、昨年度から、国土交通省に申請し、試験監督を設置すればそれぞれの会社でも行えるようになっています。
国土交通省は「不正はあってはならないことで厳正に対処していく」とコメントしていて、今後、再発防止策を検討するとしています。
ジャルロイヤルケータリングの親会社の日本航空は「信頼と安全を揺るがす事案を発生させてしまい、申し訳ありません。このような事案を二度と起こさないよう、全社をあげてコンプライアンスの順守の体制を徹底していきます」とコメントしています。