健保連=健康保険組合連合会がまとめた昨年度・令和5年度の決算の見込みによりますと、組合全体の収入は賃上げによって保険料収入が前の年度よりも2.7%増加したことなどから、8兆8313億円となりました。
これに対し、支出は保険給付費が新型コロナなどの流行で、前の年度に比べて5.3%増加したことに加え、いわゆる「団塊の世代」が75歳以上になり、現役世代から後期高齢者医療制度に拠出する支援金が9.6%増えたことなどから、8兆9680億円となりました。
この結果、全体では1367億円の赤字となりました。
赤字となったのは2年ぶりです。
一方、加盟する1380の組合のうち半数を超える726の組合が赤字となり、赤字の組合は前の年度に比べて168増えました。
健保連は「今後も高齢化が進み、財政状況はさらに厳しくなることが見込まれる。高齢者の医療費の窓口負担を見直すなどして、可能な限り早く、現役世代の負担軽減を図っていくことが必要だ」としています。