ペロブスカイト太陽電池は薄くて軽く、折り曲げられるのが特徴の次世代の太陽電池で、原料のヨウ素を国内で調達できるうえ、建物の壁面などに設置できる点が国土の狭い日本に適していることなどから、実用化に向けた研究開発が進められています。
関係者によりますと、こうした取り組みを後押ししようと、政府は今年度、ペロブスカイト太陽電池を福島県内の3か所に試験的に設置する方針を固めました。
福島県では震災と原発事故からの復興を目的に2016年から再生可能エネルギーを使った発電施設や水素ステーションなどの整備が集中的に進められています。
この取り組みの一環として今回設置されることになり、3か所の予定地のうち、楢葉町と広野町にまたがる「Jヴィレッジ」では円すい形の芝生を囲むように曲げた形で電池が設置される計画です。
将来的には高速道路ののり面などへの設置も視野に、その先行事例にしたい考えです。
政府は10日、福島市内で地元自治体との会議を開き、この方針を正式に決めることにしています。