東京地検特捜部は30日、参議院岩手選挙区選出の広瀬めぐみ議員(58)が、おととしから去年にかけて、公設第二秘書として届け出ていた公設第一秘書の妻に勤務実態がなく、国から給与をだまし取っていた疑いがあるとして、議員会館にある広瀬議員の事務所や盛岡市にある地元事務所、それに、都内の自宅を捜索しました。
広瀬議員は強制捜査のあと自民党を離党しました。
この事件で特捜部の任意の事情聴取に対し、複数の事務所関係者が、この女性には公設秘書としての勤務実態がなかったという趣旨の説明をしていることが、関係者への取材でわかりました。
国からだまし取った給与は数百万円にのぼり、その資金が広瀬議員に渡っていた疑いがあるということで、特捜部は捜索で押収した資料を分析するとともに、広瀬議員本人から事情を聴くなどして、不透明な資金の流れの実態解明を進めるものとみられます。
広瀬議員は秘書給与をめぐる疑惑について週刊誌で報じられたことし3月、「事実無根であり、しっかりとした勤務実態をもって働いていた」などと反論していました。