25日の訓練は千葉県香取市などが主催し、周辺の地域に住む医療的ケアが必要な子どもとその家族の4世帯が参加し、地域にある特別支援学校への避難の手順を確かめました。
このうち市川智琉さん(14)は、脳性まひがあり、たんの吸引器や人工呼吸器などといったケアの機器が必要です。
このため、「個別避難計画」を作って具体的な避難の方法を決めていて、25日は自宅で地震に遭ったという想定で、計画に従って母親の江利子さん(47)が機器を車に積み込んだあと、智琉さんを抱えて3階から車に移動しました。
そして車でおよそ20分かけて特別支援学校に向かいました。
学校では、職員のほか、周辺の自治体や地域の支援機関が連携して受け入れの対応にあたり、安全な場所を確保して智琉さんのケアを行っていました。
江利子さんは、「本当に災害が起きたときの一歩が踏み出しやすくなったと思います」と話していました。
香取地域では、医療的ケア児が電源が確保できる避難先に直接避難できるよう個別避難計画の作成を進めていて、香取障害者支援センターの辻内沙由里所長は、「災害時に避難を諦めない地域にしたい。ふだんからのつながりが大事だと思うので、今後も続けていきたい」と話していました。