去年5月、柳川市の「ハリウッドワールド美容専門学校」でバーベキューの火が付近にいた生徒4人に燃え移り、当時18歳の生徒が死亡したほか、ほかの3人も全治3か月から1週間のやけどをしました。
この事故で、学校側が設置した第三者調査委員会の最終報告書が4日に公表されました。
報告書では、学校を運営する法人の古賀英次理事長が、最初にバーベキューコンロの火起こしとして火気厳禁にもかかわらず、アルコールの利用を発案し、そのあと職員が理事長の意に沿うものと考え、コンロの火力を上げようとアルコールをおよそ1リットル投入した結果、事故が起きたとしています。
この際、理事長から直接の指示はなかったものの、職員はふだんから理事長による叱責を受けていたため、火力が弱く、食べるのが遅くなると再び叱責を受けるという焦りもあり、とっさにアルコールを投入したと考えられるとしています。
そして理事長による長期の強権的な経営が続く中、意見できない職場意識が醸成され、理事長の危機管理意識の欠如とあいまって引き起こされた重大事故だとして経営体制の抜本的刷新を求めています。
報告書を受け取った理事長は会見を行い「事故により尊い18歳の命を奪ってしまい痛恨の極みであり、哀惜の念に堪えません。心からおわび申し上げます」と謝罪し、理事長の職を辞任する意向を明らかにしました。