国土交通省の調査では、修繕積立金が不足しているマンションの割合が2018年度までの5年間でおよそ2倍に増えていて、その要因としては、マンションの開発業者が、新築時に販売しやすいよう、当初の徴収額を低く抑えるケースが多いためと指摘されています。
こうしたことを受けて、国土交通省がまとめた徴収額の目安に関する素案が明らかになりました。
それによりますと、修繕計画に基づき、必要となる積立金の総額を月ごとに割って「基準額」としたうえで、新築時でも基準額の少なくとも6割以上を徴収するよう求めるとしています。
一方で、その後、築年数が経過するに従って、徴収額を引き上げる場合も基準額の1.1倍以内に収め、必要な資金を計画的に積み立てるよう求める方針です。
マンションの修繕費をめぐっては、資材価格の高騰で当初の想定より膨らむケースも増えていますが、国土交通省は、そうした場合も当初から計画的に積み立てれば対応しやすくなるとしています。
この素案は、近く開かれる国土交通省の有識者会議で示されることになっています。