氷見市の「ふれあいスポーツセンター」で開かれたセミナーには、今回の地震で大きな被害を受けた富山県西部の企業の産業医や保健師などが集まり、29年前の阪神・淡路大震災で被災者の健康相談にあたった「富山産業保健総合支援センター」所長の鏡森定信医師が講演しました。
鏡森医師は、阪神・淡路大震災は能登半島地震と同じく1月の発生で、被災者はストレスに加えて寒さも影響して、心臓や血管それに脳の病気のリスクを高め、亡くなる人が相次いだと述べました。
そのうえで、暖房を適切に使うよう指導したり、毛布など保温のための資材を備蓄したりしておくことが大切だとアドバイスしました。
また、生活環境が変わると、うつや睡眠障害になるおそれがあるほか、体を動かす機会が減ると身体機能が衰えるため、生活指導や心のケアを長期的に続ける必要があると指摘しました。